何でも太陽系の惑星が3つ増えるかも、とかいう話ですが。
いやね、私は大学で地球惑星科学科という学科に所属していまして。
惑星科学のエキスパート(を目指している)わけです。
んで。その立場から少し今回の惑星の定義変更について、少し語りたい。
ってか文句の一つも言わせろ。と。



まず、冥王星が惑星になるかも、という話ですが、
それはない。今回の惑星の定義は、
(i)天体が自ら球形を維持できる重力を持っている
(ii)恒星を周回している天体で、恒星や衛星ではない
というものですが、これを言ってしまったら今回惑星にランクアップ予定の、
Charon(カロンorシャロン)が惑星になって何故月が惑星にならないのしょうか。
要は、じゃあ惑星の衛星の違いは何よ?ってなってしまう。
確かに、冥王星とCharonは大きさが非常に近く、
また系の重心が宇宙空間にあるため、二重惑星と考える人が居るのも確かです。
一方地球の月は、確かに大きさこそ地球に近いものの、
冥王星とCharonに比べると小さいですし、
何より重心が宇宙空間ではなく、地球内部に存在しますから、
二重惑星と言うには少し苦しいのも事実です。
しかし、Charonが惑星になるというのは、衛星そのものの大きさより、
惑星との半径比の方が重要視されてしまうという事です。それでいいの?
Ceres(セレスorケレス)についても同様。

まぁ、だからと言って惑星とは何なんだ、と言われるとまた難しいのも事実。
これからまた色々な研究が進むにつれ、惑星とは何ぞやという事が明確になるでしょうが、
少なくとも今回の定義はやはり簡単には容認できない、
第一このままの定義でいけば更に12個増える可能性があるとか。
結局、私は
「同軌道上の小天体が合わさり、軌道上で最大となった天体」
が惑星なんじゃないかと思います。
ダメ?アメリカさん。